Religion Answer

メロヴィング朝とは何でしたか？

メロヴィング朝は、西暦476年から752年まで西ヨーロッパを支配したフランク王国の王朝である。5世紀末までに、西ローマ帝国とギリシャ・ローマ文化の影響力は衰退していた。ローマ帝国は西ヨーロッパの大部分に対する支配力を失っていた。コンスタンティノープル（現在のイスタンブール）を首都とする東ローマ帝国は、東からのアラブ・イスラム勢力の侵攻に対する防衛に注力していた。ローマの支配から解放され、侵略者からの脅威も減少した西ヨーロッパは、政治的にも独自の道を歩み始め、キリスト教も発展していった。

この時代、そしてその後数世紀にわたって、ガリアは西ヨーロッパで最も大きく、最も重要な国家であった。ガリアは現代のフランスとルクセンブルク、スイスの大部分、イタリア北部と中部、ドイツ、オランダの一部を含んでいた。ガリアは486年にゲルマン部族であるフランク族に征服された。フランク王メロヴェクにちなんで名付けられたメロヴィング朝は、その領土を拡大し続けた。496年、メロヴェクの孫であるクロヴィス1世がキリスト教徒として洗礼を受けた。（彼の妻はカトリック教徒で、彼を改宗させようとしていた。クロヴィスは、敗北を恐れた重要な戦いの前に、妻の神に助けを求めた。戦いに勝利した後、彼は「改宗」した。）

クロヴィスの改宗は歴史的に大きな影響を与えたが、個人的にはほとんど影響がなかったようである。クロヴィスとその軍隊は、依然として裏切りや残忍さを厭わず、あらゆる敵対勢力を打ち負かすことをいとわなかった。カトリック教徒として改宗したクロヴィスは、ニカイア信条に忠実であった。アリウス派がゲルマン民族の間で人気を博していたにもかかわらず、クロヴィスは彼の民を正統派のキリスト理解へと導き、またこの神学的な不一致を動機（あるいは口実？）として、南フランスからアリウス派の西ゴート族を追い出した。

忠実なカトリック教徒として、メロヴィング朝の支配者たちは教皇と同盟を結び、カトリックキリスト教の推進者となった。メロヴィング朝の支配は厳しく、野蛮ささえあったが、ローマカトリックとの同盟とその推進は、少なくとも西ヨーロッパ全体での正統派キリスト教の名目上の受容をもたらし、キリスト教がイングランドに広まるきっかけとなった。

6世紀から7世紀にかけてのメロヴィング朝の厳しい慣行は、教会にとって有害であった。メロヴィング朝は教会を自分たちの目的のために利用する道具と見なしていた。彼らは頻繁に平信徒を司教に任命し、教会の職位を売り渡した。教皇グレゴリウスは改革を試みたが、これらは抵抗された。最終的に、752年に教皇ザカリアがキルデリク3世を廃位し、メロヴィング朝は終焉を迎えた。教皇ステファヌス2世（ザカリアの後継者）は、ピピン3世をガリアの王として戴冠させた。ピピンは新しいカロリング朝の最初の王であった。

メロヴィング朝の影響を考えると、皮肉な見方に陥りやすいかもしれない。これは、正統派キリスト教（少なくともニカイア信条に関して正統派）が不敬虔な政治的・軍事的な手段によって広められた一例である。しかし、神は、どのような出来事や支配者でも、たとえ彼らが神に真の忠誠を誓っていなくても、その手段を神が承認しなくても、究極の目的を達成するために用いることができることを覚えておかなければならない（イザヤ書10:5–19参照）。メロヴィング朝の王たちが罪深い動機で行ったことを、神は西ヨーロッパ全体に（少なくとも名目上の）正統派キリスト教を広め、イングランドで福音が宣べ伝えられる道を準備するために用いた。ヨセフが彼を奴隷として売った兄弟たちに、彼らが悪意で行ったことを神が善のために用いたと指摘したように（創世記50:20参照）、イングランドのキリスト教の子孫たちは、メロヴィング朝の影響に感謝しつつも、キリスト教を広めるために用いられた多くの手段がその精神に反するものであったことを認めることができる。

1982年の本『Holy Blood, Holy Grail』と2003年の本『ダ・ヴィンチ・コード』では、メロヴィング朝の王たちがマグダラのマリアとの関係を通じてイエス・キリストの血筋を引いているという神話がでっち上げられている。これは根拠のないデタラメである。メロヴィング朝の王たちは自らの王朝に神の支持があると主張していたが、彼らがイエス・キリストの血筋であると主張したという歴史的記録はない。さらに、イエスが結婚していたり、子供がいたりしたという聖書的・歴史的証拠は全く存在しない。

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