Religion Answer

神の無感動とは何ですか？

神の無感情性（divine impassibility）という考えは、神は痛みを感じず、感情も持たないというものです。神の無感情性は難しい概念であり、しばしば人によって異なる意味を持ちます。そのため、この用語は使用しないか、別の言葉に置き換えるべきだと考える人もいます。無感情性（impassibility）という言葉は、情熱（passion）という語根から来ており、情熱は「強い感情」や「苦しみ」を意味する場合があります。神の無感情性について語る人々の多くは、これら両方の側面を念頭に置いています。

神の無感情性という概念は、神の不変性（immutability）から生まれています。つまり、神は痛みや悲しみを感じず、心を変えることもなく、感情も持たないという考えです。もし神が変化するのであれば、それは神の完全性を損なうことになると言われています。もし神が変化する、たとえ感情を表すためであっても、それは神が現在完全ではないことを示すか（つまり、神が以前は不完全だったということ）、あるいは変化後に神が不完全になることを意味します。神の無感情性を支持する人々によれば、聖書の中で神が情熱や痛みを感じるように描写されている箇所は、単に擬人化（anthropomorphism）であるとされています。しかし、論理的には、神の絶対的な不変性は、神が何らかの行動をとることを妨げるように思われます。神は静的な存在、つまり彫像のようなものになってしまうでしょう。

一方、スペクトルの反対側には、開かれた神論（Open Theism）を支持する人々がいます。彼らは、聖書が神の感情について語る言葉を文字通りに受け取ります。彼らは、神が人間の選択に対して真の感情、失望、あるいは驚きを持って反応すると考えます。開かれた神論者は、神は人間が何をするかを知らないので、それを知った時に真の反応を示すと主張します。神の無感情性を支持する人々が擬人化と見なすものを、開かれた神論者は事実の直接的な表現と見なします。例えば、神は人間を創造したことを後悔し、彼らを地の面から消し去ろうと決意しました（創世記6:7）。開かれた神論者によれば、神は人間がどれほど罪深くなったかを知り、以前の行動を後悔し、軌道修正を行ったのです。私たちは開かれた神論を拒否します。なぜなら、それは神の完全性を損なうからです。

聖書は、開かれた神論と神の無感情性の中間的な立場を示しているようです。神は感情を持っていますが、人間のようにそれに縛られることはありません。神の感情は単なる擬人化以上のものです。神は悲しむことがありますが、決して「悲しみに打ちひしがれる」ことはありません。神は怒ることがありますが、「かんしゃくを起こす」ことはありません。神は私たちの選択に失望することがありますが、それらの選択によって神が驚くことはありません。神の基本的な性質は変わりませんが、神は変化する人間と関わり、時間と空間の中で私たちの選択に応答することができます。たとえ神がそれらの次元の外に存在していてもです。神の性質と性格は変わらないものの、状況に応じて私たちに対する応答の仕方は異なるかもしれません。神は常に、他の属性と一致する方法で応答します。

最終的に、キリストにおいて、神は痛みと苦しみを経験されました。そしておそらく、キリストを通して、私たちは不変性を理解し、完全で変わらない神が依然として痛みと感情を経験することを見ることができるでしょう。ヘブライ人への手紙13:8には、「イエス・キリストは、きのうもきょうも、いつまでも、同じです」と書かれています。しかし、私たちはイエスが変化したことを知っています。イエスは成長し、行動し、感情を持ち、死に、復活し、怒り、憐れみ、空腹を感じました。しかし、これらの変化は、イエスが最初から完全ではなかったことを示すものではありませんでした。

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